2010年01月17日

キッチンは不思議な場所

1月のタイムス住宅新聞のコラムです。

キッチンは不思議な場所



「我が家のファイトカラーの赤・青・黄を使ったキッチンは

朝から元気になれる私の大好きな場所です」  写真のコメント

うちなー暮らしの雑記帖 (10)

「キッチンは不思議な場所」

2010年1月15日沖縄タイムス住宅新聞にて記載


 キッチンは不思議な場所です。
主婦が料理を作る場であることはいうまでもありませんが、その家の暮らしぶりがよく見える場所でもあります。
 最近は、共働きで家事を分担する家庭も多くなりました。家事を分担することはもちろんですが、互いの声掛けが大事だと思います。例えば、洗い物をする夫に「ありがとう」とお礼を言うならば、夫は食事を作った妻にもお礼をいうべき。互いにさらりと「ありがとう」といいながら、家事を分担する。そんな関係を子どもが見て育つことで、自然に身の回りの人への気遣いもできるようになるのでは。
 朝、家族を送り出す時、夕方、迎えるときも私はキッチンにいます。
子どもたちと夕食の献立について話したり料理の手伝いや茶碗洗いを一緒にやることで、学校での様子や関心ごとを知ることができます。父親もひっぱりだして、子どもたちと洗いものをしてもらうのもいいアイデアかもしれません。
 気がつくと、結婚して家族の食事を作るようになり、25年が過ぎていました。そして思うことは、料理は「気合」だということです。
手を抜けば、抜いただけの結果がでます。気を入れて作ると、バシッと決まった仕上がりに!2時間かけるシチューも1分で作れるおむすびも「気の配分」は同じです。だから、お母さんが短時間で作るおかずのことを手抜きなんていわないでください。作る人も後ろめたく思わないでほしいのです。
 調理の始まりは火を使うことからでした。多分、はじめはおずおずと、パチパチ燃えさかる火に肉や魚をかざしていたことでしょう。そのうちあっちこっち返し、中まで火が通るように気をつかったに違いありません。この関係は現在もまったく変わっていないと思います。生きるために食べ、そのために料理を作るといった、実は切実な思いが調理する上で込められているはずなのです。
 個人的には、カーっと熱くなる鉄のフライパンが好きで、熱源も火力が目で確認できるガスが好き。とろ火の料理でも、煮汁の表面がクツクツと息をしている程度までしか火を弱めません。家族の元気を支える食事ですから、いつも必ずクツクツと息をしていてほしい。そんな思いで台所に立っています。
 今は、子どもたちも手がかからなくなり、以前のように毎日、必死に料理をする必要もなくなりました。
ゆっくりする時間ができたものの、寂しさを感じる今日このごろです。





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